いじめやパワハラという言葉を聞くとよくこんなことを目にしたり、聞いたりすると思います。
「やめて」と言わないからやめない
被害者側に原因がある
このような考えはいじめやパワハラの根本がわかっていないのです。
私はこれらの言葉は全く信じていませんでした。
「やめて」と言ったら止めた加害者を一人も見たことがなかったからです。
被害者側に問題があるというのも理解できません。
そもそも被害者側に問題あるからと言って何をしても良いという訳ではないのですから・・・
何故先生はそこが理解できないのか?と疑問を感じていました。
ターゲットにされる理由も理不尽な理由ばかりです。
ちょっと周りと違うから?
大人しいから?
仕事が遅いから?
言うとおりにしないから?
寧ろ加害者側の心に問題があるとしか思っていませんでした。
そもそも心に余裕のある方は誰かをいじめようと思うことはありません。
また、職場環境に問題がなければパワハラは起きません。
これらのことはなかなか周りには理解されずでしたが、今では確信できるようになりました。
今までの経験から加害者側は全員、家庭環境や職場環境に何らかの問題があり、心に闇を抱えている方だったからです。
たとえば・・・
ご両親の夫婦仲が悪い
親子関係が悪い
親や先生からの躾が厳しい
夫婦関係がうまくいっていない
上長もしくはトップがワンマン、気分屋、どうでも良いような細かいことをすぐ指摘する
職場、部署に理不尽なルールがある
となるといくら「やめなさい」と教育しても根本を取り除かないと聞いてくれなくて当然なのです。
ある意味、加害者も被害者みたいなものですから・・・
ご両親の夫婦仲が悪いと子供は居心地が悪くなります。
あまりに厳しい家庭環境で育つとセルフイメージが下がります。
逆らうことができないとストレスが溜まりますよね?
なので加害者側は自分を安定させようと自分より弱そうな方からエネルギーを奪うのです。
それがエネルギーバンパイアというものです。
何だか恐ろしい話ですよね・・・
そもそも学校の先生や職場の上長が「いじめやパワハラの根本が何か?」を知らなければ相談しても解決できないのは当然の話です。
仮に加害者側の家庭環境に問題があるとわかっていてもさすがに学校の先生が家庭のことを口出しする訳にも行きません。
何かあっても見て見ぬ振りしたり、何も対応してくれないのもある意味仕方ないことかもしれません。
いじめやパワハラの根本だけでなく、その対処法も知らなければどう対応して良いかわかりません。
ましてやいじめやパワハラに遭ったことなければなおさらな話です。
学校だと「登校しない」が一番の対応策ではありますが、学校の先生の立場としてはよっぽど理解がない限り、「無理して学校来なくて良いよ」とは言いにくいと思います。
だから自分を守る為にも学校側の意見は無視して「登校しない」を選ぶしかないと思います。
酷い先生や親だと「登校しないと内申点が足りなくなる」、「こんなことに負けていては将来、苦労する」等、その子の今の気持ちもろくに聞かずに将来的なことを言ってきたりもするかと思いますが、学校だけがすべてではありません。
最近は勉強できる環境はいくらでも選べる時代なので学校に固執する必要はないのです。
部活動も学校で入らなくても近所に自分が好きな運動のサークルがあればそこに入ったり、習い事をするという手もあります。
むしろその方がより専門に教えていただけますし、同じ目標を持った方たちに出会えます。
学歴も全く関係ありませんし、会社勤めだけが働く手段ではありません。
私も学生時代にこのことを知っていれば行きたくもない学校に行かずに済んだのかもしれませんが、当時は今以上選べる環境が整っていなかったり、周りの目もあったので行動に移しづらい時代でした。
スクールカウンセラーや職場に常駐している産業カウンセラーは多少は理解あるでしょうが、結局は学校や職場を第一に考えていますので表面的にしか対応されず、根本的な解決は難しいです。
いじめやパワハラがあると認めてしまえばその学校、職場の評判を落としてしまいます。
特に職場の場合、そのような方に頼る時点で上司は面白くないでしょうし、職場に問題があるってばらしているようなものですから相談したとしても居心地が悪くなります。
加害者よりもその上長やトップに問題があり、加害者自身も被害者だったりするので加害者を別部署に異動させる等の対応をしても今度は別の被害者が出てしまう可能性もあります。
となればそのような職場は早急に去る方が賢いです。
究極には今の学校教育や社会システムではいじめやパワハラをなくすことはできません。
学校もおかしな道徳がたくさんありますし、仕事の能力だって皆、同じではないにもかかわらず、平均的な能力を求められたりすることがありますよね?
みんなと仲良くしなさい
→人それぞれ相性があるのですからみんな仲良くは無理です!
好き嫌いせず何でも食べなさい
→嫌いな食べ物を無理して食べたって栄養にはなりません!
みんなできるのに何故あなただけできないの?
→人間誰しも得意不得意があります!
他にもこれでもか~!ってほど出てくるかと思います。
となるといじめやパワハラの被害にあわないようにするしかないのです。
よく「無視すれば良い」とか「気にしないようにすれば良い」って言葉を見かけますが、これは自分から意識して行動するのは難しいです。
やはり気になるものは気になりますし、怖いものは怖いです。
これは本当に痛いほどよくわかります。
ましてや落ち込んでいたり、セルフイメージが低いとなおさら悪い方向にしか考えられなくなったりします。
最悪、自ら命を絶つというようなことになってしまいます。
また、いじめやパワハラに遭った職場を退職した際、冷却期間を作るよりも早く新しい職場を見つけた方が賢明と聞きますが、そう簡単に前職の苦い経験を払拭することなんてできません。
それよりもまずは恐れを取り除くことにより、エネルギーを奪われないようにすることの方が先決です。
恐れを取り除き、エネルギーも補充することにより、同じ土俵に立ちにくくなります。
ここまで個人差もありますが、いずれにせよ少々時間が必要です。